ドクターBの”ガンマ・サイエンス”
ドクターB(以下B):生活の中の素朴な疑問を科学するこのコーナー。では、今回から新しくなったアシスタントを紹介しよう。りんごちゃんと太郎君じゃ。
りんご:はじめまして。
太郎:よろしくお願いします。
みかん(以下み):博士!!ガンマ・サイエンスをやるならやると言って下さい。アシスタントも無しに、博士一人でやったらどんな事になるか判ったものじゃない。
B:なにをいっとる、ちゃんとアシスタントは居るぞ。りんごちゃんと太郎君じゃ。
とし(以下と):博士。腹話術の人形がアシスタントですか・・・
B:・・・な、何を言っておる。さ、さぁ、とし君、みかんちゃん、ガンマ・サイエンスをはじめようではないか。。。
と:み:・・・(とっても冷たい目の二人。)
B:お、みかんちゃんの持っておるボールペンは抗菌加工がしてあるようじゃな。
み:え?ええ、O157とかこの時期からは結構恐くなって来ますから。
と:でも博士、抗菌加工って一体どういう加工なんですか?
B:そんなものは決まっておる。うすーく毒が塗って有るのじゃ。それも熊をも殺してしまうような猛毒を・・・
み:そんな危ないもの塗ってある訳がないでしょう!!
B:そうかな、それでは一体どうやって菌を殺すのじゃ?やはり抗菌剤じゃろうが。それも毒の一種じゃぞ。むやみに口に含んだりしたらその内に・・・はげるぞ!!曲がるぞ!!もげるぞ!!うひゃひゃひゃひゃ!!!!!
と:抗菌加工してある製品には乳幼児の使うものも有るんですから、そんな分けはないでしょう!!
み:でも、それじゃぁ一体抗菌てどういう事?少なくとも菌は死ぬわけでしょう?
と:人間には無害な薬を塗って有るんじゃないかな?
み:それじゃぁ、一度洗ってしまえばお終いよ。抗菌加工してあるから、洗わなくても良いて事にはならないでしょう?それに、靴下みたいに布のものもあるわよ。
B:わっはっはっは。やはりガンマ・サイエンスはワシ無しには成り立たん様じゃなぁ。それでは答えを教えてやろう。こたえは”銀”じゃぁあああああ。
み:と:銀?銀て金銀パールプレゼント(古い。)の銀ですか?
B:そうじゃ。銀に不思議な力があるのは知っておろう?銀の食器を使えば毒殺されないし、オオカミ男を倒すのは銀の弾じゃ。
み:菌はオオカミ男じゃありません!!!それに、ガンマ”サイエンス”なんですからね。
B:当たり前じゃぁ!!!”なぜ”が判らなくてはサイエンスなどではないわ!!昔から金属に不思議な力がある事は判っておった。例えば、鉄は魔法封じに使えるし、水銀は不老不死の妙薬じゃ。(秦の始皇帝はそう信じ、飲んでいた。)
み:・・・博士、それは迷信です。
B:しかしじゃ、物事は多方面から見ねばならん。明らかに水銀には、抗菌力が有る。水銀は防腐剤としてミイラなどにも使われておった。この様なミイラは保存状態が良い事が知られておる。”腐らない”=”変化しない”と言う事から不老不死の妙薬だと信じられたわけじゃ。
と:そういえば、南北戦争の時、撃たれた弾の種類で負傷者の生存率か違ったって聞いた事があります。
B:鉛の弾と銅でコーティングした弾じゃな。
み:鉛は人体に有毒だから、当たり前じゃないんですか?
と:それがそうでもないんだよ。盲貫銃創(弾が身体の中に残っている状態。)ならそうだけど、貫通していても違いがあったんだ。どうも、銅に抗菌活性があるらしくて、傷口が化膿しなかったのが原因のようだよ。
B:大体銅自身、さびれば毒性を持つしの。
(作者注:良く見られる緑青、銅の青銅色のさび、は猛毒だと言われていましたが、最近では比較的毒性が低いことが分かっています。)
み:じゃあ、銀にも抗菌活性が?
B:そうじゃな。元々金、銀、銅というのは良く似た性質の金属なんじゃ。
と:たたけば良く伸びて、電気を良く通し、熱伝導性が高い。
み:そういう金属にはなぜ抗菌活性が有るの?
B:これらの金属は硫黄と結合し易いんじゃ。硫黄は細菌にとって必須での。これを金属に取られてしまうんで、増える事が出来ず死んでしまうのじゃ。
み:人間も硫黄は必要何じゃぁないんですか?
B:うむ。もちろんじゃが、細菌のように硫黄を直接摂取するのではなく、システインと言うアミノ酸の形で取り込むから人間には無害じゃ。
と:人間には無害で、細菌だけ死ぬ、と言うわけですね。
み:でも、銀じゃなくても言い訳でしょ?金とか銅とかでも。
B:うむ。先ず銅はさっきも言ったが、毒になる可能性があるわけじゃから駄目じゃな。金は加工が難しのじゃ。柔らかいのは良いが、王水以外には溶けんからな。
と:それで、銀に軍配が上がるわけですね。
B:そうじゃ。第一銀は縁起が良い。昔からヨーロッパでは「銀のスプーンを持って生れる。」と良く言うではないか!
み:・・・それは金持ちの家に生れると言う事で。。。
B:おおおおっっっっと、もうこんな時間じゃぁ。作者は昼飯を食いに行かねばならん。まだまだ語りたい事も有るのじゃが、さようなら。。。。。