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直様はじめまして、 ktkawabeというものです。 いきなりメイルを送り付ける無礼をお許し下さい。実は以前からちょくちょく 「ちいさきものたちへ」のページを拝見させていただいております。さて、 <Martin #0 の事>を拝見いたしました。その中で一点、新しいペグの事で、以下の一節が気になりました: で、意を決して交換し訳なのですが、案の定、というかピカピカのツルツルが仇。まーーちょっとしたハズミに見事に滑ってほどけちゃいます。 そのクセ、巻き上げようと思う時には変に引っ掛かって微妙なところで調整できない。マ、これが私の思っていたウッドペグそのもの なんですがね。 この記述なのですが、ペグ表面の「つるつるさ」の問題ではなく、ペグの調整の問題だったと思うのです。 直さんの場合にはペグの軸に溝を入れる事で 調整なさったのでそれはそれで良いのですが、一般的な調整法というのがある事を知っていただきたいと思い、失礼を承知でお便り差し上げました次第です。 私はただの素人であり、以下に述べる事は素人の私見なのですが、何かの参考になれば幸いです。 # 掲示板の方に書き込ませていただこうかとも思ったのですが、かなり長くなってしまいましたのでメイルの方が良かろうと。 さて、ペグの調整と申しますのは、 1: 穴とペグの軸のテーパーをほぼ完全に合わせる 2: ペグの軸に摩擦調整のための素材(日本だと多分コンポジットとか何とか言われていると思います。バイオリンを扱う楽器点で入手出来ますし、石鹸とチョー クを使う方もいらっしゃいます)を塗り付け、摩擦を適当に調整するの二つです。 1:の「テーパーが合う事」は 木ペグの大前提で、これが合っていなければちょっとした拍子に緩んだりしてしまって話しにならないので、ここでは2:の摩擦調整 について触れさせていただきます。 (ちなみにテーパーが合っていない場合、ペグをある程度押し込んだ状態でも、つまみ部分を持って揺らすとペグがぐらぐらと動くので すぐに分かります。) 仮にテーパーがきちんと合っていたとしても、木ペグでは 摩擦の調整が必須なのです。 テーパーがぴったり合っていますと、木肌がむき出しの場合、ペグを穴にちょっと押し込みますとそれだけでペグの軸と穴の壁面の間の静止摩擦が大変大きくなってしまいます。逆に、ちょっとペグを抜く方向に動かすと摩擦は劇的に小さくなってしまいます。 つまり、横軸にペグの押し込み量、縦軸に摩擦を書いたグラフを書いてみると、見事なぐらいの「絶壁型」になっていると考える事が出来ます。 押し込み量の変化に対して、摩擦力の変化が大きすぎるのです。いくら微妙な作業をこなす人間の手とはいえ、これでは調整が難しいのは当然です。 そこで、木ペグの軸には (潤滑剤としての)油脂と(滑べりどめとしての)固体粉末を混合したものを塗付する事が行われるのです。良く「滑べりが悪い場合には 石鹸を、滑べりが良すぎる場合にはチョークの粉を塗る」と言われるのがそれです。これによって、「高低差の大きく変化の急な絶壁型」の特性が(大袈裟に言 えば)よりゆったりとした 「低い滑り台」型になり、調整が容易になるのです。 ウクレレの世界で木のフリクションペグの評価が低いのは、もちろんグローバーやゴトー等のメーカーが優秀な製品を生産している事もありますが、木ペグに対 するこのような調整を買う方が知らないという事も大きいのではないかと私は思っています。 そうでなければ、新品のバイオリン属やフラメンコギターなんかが、新品であろうがいまだに木のフリクションペグを使用している、という事の説明がつきませんよね。 実は私もフリクションペグの #0を所有しており、もともとのペグが大変くたびれてひびが入っていましたので 自分でペグを作り直したのですが、作ったばかりの頃は やっぱり頻繁にコンポジット(私の潜入先の某国では、直訳すれば「糸巻き石鹸」という名で呼ばれています)を塗ったり拭き取ったりして調整を繰り返したものです。 以上、先刻御承知でしたら余計なお世話でごめんなさい。やっぱり昔から皆がやっている調整法にはそれなりに意味があると思います。仮にそれを御存知無いとしたらモッタイナイと思ったのです。 それでは今後とも宜しくお願い申し上げます。
ktkawabe |
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ktkawabeさん、本当にありがとうございます。これで多くのウクレレ弾きと美しいウッドペグ達が救われました………って、知らなかったのは私だけなのかもしれませんが?? これからもよろしくお願いいたします。 で、この様なアドバイス、或いはエッセイ、更にはウクレレネタなら何でもお待ちしています。お気軽にどうぞ。尚この様に公開させて頂く場合には事前に確認を取らせて頂きますので、”メール出したら公開されちゃうの?”ってご心配は不要です、ハイ。
と、言う事で、お話は続く……… |