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 子供の命を考える 

人は生まれてきたからには長生きをしたいと願っている。しかしそうは思っていない人もいる。長寿を願っていない人もその子供には健康に長く生きて欲しいと願う。生きるものは必ず死ぬ。問題は何時死ぬかだ。日本人の平均寿命は80歳になろうとしている。親が子供にしてやれることはそうなれるような環境をこしらえてやることだ。しかし思わぬ不幸が起きるかもしれない。生きるものの宿命ではあるがアクシデントを防ぐことが出来ない事もある。報われないかもしれない努力を親はする必要がある。生きるための必要条件は子供に対する愛情があってこそ初めて生まれるのである。モーツアルトは30歳余りで人生を終えた。そしてその短い人生の間に偉大な仕事を成し遂げ、後生に名を残した。これはごくまれな人生である。普通の人が30歳余りで人生を終えるとするならば不幸なことである。親より先に死ぬ子供はやはり悲しいことである。凡人は名を残さず、長寿を全うして生きる意味がある。親は子供に何をすべきかは、子供が巣立つまでに教育をしなくては成りません。30歳や40歳に成って親の指導が出来るわけがない。病気になって命が危なくなって初めてその原因が子供の時の悪い生活習慣であることもあり得る。躾と言うことですが、生きていくために必要なことを教える事です。親が本当に良いと思われることを信念を持って教育すべきである。子供に対する優しさは子供の言いなりになることではない。欲しがる食べ物ばかり与えると体の弱い子供になるし、ここでのテーマである虫歯になると言うことである。

食生活の変化

 衣食住のうち、食は命に関係してくるから子供に何を食べさせるかが大きな問題になる。最近は食べ物全体が柔らかくなってきた。柔らかいものが求められている市場では硬くて線維がある物は敬遠される。しかしこの硬くて線維のある食物が首から上の器官の発育に大きな影響を与えるのである。顔やアゴ、頭の発育が健全に為され歯並びが良くなる。歯並びの善し悪しは母乳を与えられたかどうかによっても決められる。その吸う力が歯列を成長させる。食事に甘えは許されない。子供の欲しがるままに食物を与えてはならない。親が考えて良いと思われるバランスの取れた食物を与える事が大切だ。子供は小さなうちは親の言う事をよく聞くがだんだん自己の意志が強くなる。子供の指導は小さな時程効果がある。もちろんその時の理由は十分する必要がある。優しい思いやりのある気持を持つことが良好な親子関係を作る。

成長を阻害する虫歯

 虫歯が出来たとしよう。虫歯とは歯のカルシウムが欠けて穴が出来る事であるが人間の体の一部である歯が溶けると言うことは実は大変重大で危険なことなのだが、最近の医療技術の進歩により簡単に元どうりになる。しかし虫歯は風邪や怪我と違って決して元どうりの健康な状態にはならない。穴があいて埋めただけであり決して治癒したわけではない。虫歯が出来たと言うことは歯だけがダメージを受けただけではなく、その食べ物が通過する消化器に対しても害はが有ったはずだ。消化器の組織は若い内は強いが30歳代や40歳代になるとだんだん弱くなる。歯の虫歯は肉眼で見ることが出来るが消化器の障害は見ることは出来ない。子供の時に野菜を食べていないと、大人になっても食べようとしない。最近の急激な食生活の変化は動物性脂肪を多く食べることですが良いことも悪いこともある。悪いことのひとつは高エネルギーの異種蛋白によるDNA 遺伝子に変化を起こし腫瘍を発生させることだ。野菜類はその発生を防いでくれる。温暖な地域に住む日本人に高エネルギーの食べ物は必要ない。毎回の食事には親の努力と根気がいる。たまに作れば良いアイデアも浮かぶが毎日となれば考えるだけでも大変なのだ。しかし人は毎日3回も食事をする。家庭料理がその家族の命を決める。

 健康の維持

もう一つ重要の事は体を清潔にすることです。お口の中も頭も顔も体もですが特に食べ物が通過する所はばい菌が繁殖するのできれいにする必要がある。お母さんからよく言われるのですが「歯磨きをしようと思ってもいやがってやらせない。どうしたらいいのですか。」お母さんが出来なくていったい誰がするのでしょうか。私がいつもいつも出来ていない子供たちの所へワープ出来たら良いのですが。そうはイカの塩辛。残念ですが私はワープ出来ないのです。子供が泣いていやがっても心を鬼にして磨いてください。出来るのはお母さんとお父さんと暇なおばあちゃん、おじいちゃんだろうか?隣のおじさんと言う訳にいかんでしょう。家族の人に任せましょう。お母さんがひとりでされるなら、大きく股を開いてお子さんの頭を鋏み両腕の上に太股を乗せ、左手の中指を唇を巻き込むようにして奥の歯まで入れれば自然にお口が開きます。そして右手に歯ブラシを持ってごしごしやれば大丈夫です。子供のわがままを許すといつの間にかお母さんは女中さんになってしまう。親は子供に指導されてはいけない。 毎日毎日の子供に対するまめさが必要だが、大きくなるに従ってその必要性はなくなる。自然に自立すればそれが一番良いことだ。愛情は小さな子供にはたっぷりとし、だんだんと人格を認め、子離れをお勧めする。子供は年とともに自立して親から離れていくものだ。親にとってはさみしい事だが。

私は3年に一回、歯科医師会の休日診療に出かけますが、それは強制的に割り当てられているので拒否出来ないので若輩ながら参加させてもらっています。

その時に大人の患者さんの場合非常に悲惨な症例が多いのに今更ながら驚きます。40才台の人がすでにもうすべての歯が動揺していわゆる歯槽膿漏のようになっていることに愕然とする。これからまだ人生を楽しくすごそうとしているときにもうほとんど使える歯が見当たらないのである。これはひとえに私たちの努力不足に他ならない。こどもの時から真剣に歯磨き指導をしないといけないと思いますが、30才代を越えると口腔内の個人差が著しいのです。いい状態の人と悪い状態の人の差はつまり知らず知らずの間に寿命の差になって現れることを意識してほしいものです。取り返しが付かない事を無意識のうちにしているのに気が付いていないひとが多すぎる。たかが歯、されど歯は綺麗な歯には戻らない。悪くなり放置している歯は直接命を失うことはないが、確実に命を縮めているように思う。そのわずかなこだわりを理解している人が長寿を全うできるように思います。2005.1.9

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